みなさん,こんにちは。
大人になると,だんだんとマンガを読む機会が減ってくる方は多いのではないでしょうか。
私自身はマンガがとても好きなので大人になってからでも,マンガを読む量は変わっていません。
むしろ確実に増えています。笑
しかし,多くの方は時間の都合だったり,だんだんとマンガは子供が読むものと決めつけてしまったり,と理由は様々だと思います。
マンガといっても,多くのジャンルがあり,少年の心が成長するもの,現実世界ではありえないものをマンガの世界に投影して楽しむもの,人間の良い所・悪い所を作品として訴えるもの,などなど,作品によって作者の伝えたいことは様々です。
マンガはむしろ大人になってから読むことで,人生の中での葛藤の整理や,自己啓発のためのヒント,生きることの意味などを見出すことができる,非常に大切なものだと私は思っています。
そこで今回は,『大人になってからでも読みたい・読むべき』マンガランキングを作成しました。
大人になってからでも読みたい・読むべきマンガランキングとは
では,大人になってから読みたいマンガとは何か。
少年ジャンプのような,熱いバトルマンガも少年の心を思い出す機会としてはとても大事ではありますが,今回のランキングでは,
といったものを重視してランキングを作成しました。
ただハッピーエンドに終われば良いのではなく,作品を読んだ後に,
と感じることができれば,マンガを読む意義がとても高まると思います。
大人になってからでも読みたい・読むべきマンガランキングを発表
さて,今回のランキングでは,「大人になってからでも読みたい・読むべき」マンガランキングとして作成をしました。
このランキングはマンガ好きの友人との議論の結果と私の主観が多く含まれているため,異論は多くあるかもしれません。
あくまで,一個人のマンガ好きの意見として参考にしてください。
それでは,どうぞ!
- 宇宙兄弟
2025年。兄は、もう一度だけ自分を信じた。筑波経由火星行きの物語がはじまる!本格兄弟宇宙漫画発進!幼少時代、星空を眺めながら約束を交わした兄・六太と弟・日々人。2025年、弟は約束どおり宇宙飛行士となり、月面の第1次長期滞在クルーの一員となっていた。一方、会社をクビになり、無職の兄・六太。弟からの1通のメールで、兄は再び宇宙を目指しはじめる!
1口コメント一見完璧だと言える弟とダメなお兄さんである六太というのが,周りからの評価ですが,弟のヒビトだけが知っている六太の魅力や,兄弟だからこその信頼関係が見ていてとても魅力的です。もし小学生の頃に読んでいたらここまで熱中しなかっただろうという作品で,大人になった今だからこそ「夢」に対する考え方や,「生きる」ことを考えさせられた作品でした。
・宇宙を夢みる兄弟の信頼関係 - 寄生獣
ごく普通の高校生・新一は、ある晩部屋で、ヘビのような生物を発見する。叩き潰そうとしたその生物は、新一の右手に侵入してきた。その生物の正体は、他の動物の頭に寄生して神経を支配する寄生生物だった…!寄生に失敗し、新一の右手に寄生したミギーと新一の奇妙な生活が始まる。やがて二人は、お互いの命を守るため、人間を食べる他の寄生生物と戦い始める…。全人類必読!未来への警鐘の書が登場!!
1口コメント名作と言われれば必ず名前が上がる名作漫画です。
絵がとてもうまい訳ではありませんが,ストーリーが非常に秀逸で,人類に対する警鐘をも作品に含めています。
パラサイトの存在価値,人類の存在価値,とても考えさせられることが多い作品です。
・パラサイトと寄生獣とは・人類への警鐘 - 鋼の錬金術師
兄・エドワード・エルリック、弟・アルフォンス。2人の若き天才錬金術師は、幼いころ、病気で失った母を甦らせるため禁断の人体錬成を試みる。しかしその代償はあまりにも高すぎた…。錬成は失敗、エドワードはみずからの左足と、ただ一人の肉親・アルフォンスを失ってしまう。かけがえのない弟をこの世に呼び戻すため、エドワードは自身の右腕を代価とすることで、弟の魂を錬成し、鎧に定着させることに成功。そして兄弟は、すべてを取り戻すための長い旅に出る…。
1口コメントとにかく開始から終わりまでストーリーがしっかりと練られていて,この巻数で終わったのに内容はとっても濃いです。
禁断の人体錬成をしたことで始まる天才兄弟の様々な葛藤も見所です。
「等価交換」という言葉が非常に心に残っています。
・エドワード兄弟の絆・錬金術師としての葛藤と覚悟 - スラムダンク
「好きな娘と一緒に登下校」したいと、中学時代50人の女の子に告白するがフラれ、高校では彼女を作りたいと湘北高校ヘ入学した主人公の桜木花道は、同学年の女生徒、赤木晴子に一目惚れし、誘われるがまま、バスケ部に入部する。初心者でルールも分からない桜木は、地味な練習に嫌気をさしたりするが、キャプテンの赤木剛憲、通称「ゴリ」の厳しい指導やその妹の晴子の励まし、同学年のエース、流川楓に対抗心を燃やすなど、徐々に上手くなっていく。
1口コメント言わずと知れた名作中の名作です。特にバスケットマンガは当時タブーとされるほど難しい題材だったようですが,その熱い闘いを見事に描かれています。
花道の所属する湘北高校だけでなく,ライバル高校のプレイヤーにもそれぞれに特徴や見どころがあり,本当に終わりまで楽しむことができます。
・花道の類まれなる身体能力とその成長速度・流川のバスケに対する想い・キャプテン赤木の魂 - 蟲師
この世はヒト知れぬ生命に溢れている――。動物でも植物でもない、生命の原生体――“蟲”。それらが招く不可思議な現象に触れたとき、ヒトは初めてその幽玄なる存在を知る。蟲とヒトとをつなぐ存在――それが“蟲師”たる者。
1口コメントこの作品を初めて読んだのは高校生でしたが,今まで読んできた少年マンガと雰囲気がまったく違う作品で衝撃を受けました。毎回単発で異形な蟲に困る人達をギンコが助けていきますが,むやみに殺生することを好まず,人間との共存を考える姿勢が好感が持てました。
今の世の中でも蟲ではなくとも,自分とは異なるものを排除してしまう傾向にありますが,この作品を読んだ後には優しい心を持てたような気がします。ちなみに実写化もされましたが,こちらは個人的にはあまりハマりませんでした。
・蟲と人間との共存・毎回登場するキャラの深み - GANTS
地下鉄のホームで撥ねられ死んだはずの玄野、加藤は謎のマンションの一室に一瞬にして転送される。そこに置かれた得体の知れない黒い球の指令により、ねぎ星人の暗殺を命じられた玄野らは、状況を把握できないままねぎ星人の元へと転送される。マンションにいた仲間によってねぎ星人は殺されるが、新たなねぎ星人が現れ…。
1口コメントアニメ化・実写化とマンガ原作の成功ルートを辿った本作品は,中二心をくすぐる設定でヤンジャンで絶大な人気を誇りました。
特に絵も非常に上手く,女性キャラもよく話題になっていました。
結末は悪いわけではないですが,広げた風呂敷と高まった期待を考えると少し残念でした。
奥先生の中では,納得の結末だったかどうかはわかりませんが。
・玄野のヒーロー感・多種多様な星人たち - ANGEL VOICE
ケンカだったらレアル相手でも楽勝!!腕に覚えのある“ワル”が集まり、“県内最強軍団”と皮肉られる市立蘭山高校サッカー部。その奇跡の物語が始まる。熱き心を取り戻せ!!本格高校サッカー巨編!!
1口コメント最近読んだマンガでしたが,不良マンガというイメージの割に嫌な感じもなく,サッカーが始まるととことんサッカーを追求していきます。
とにかく作中で,作者がこのようなストーリーにしていくんだ。というしっかりとした構成で,タイトルがとても重要なワードになっていること,1巻の表紙と終盤の一番盛り上げる部分に伏線が張ってあることがわかったときは驚愕でした。
また,泣かずにはいられない展開で一度は読むことをオススメします。
・エンジェルボイスの存在・乾から成田へのパス - 亜人
「亜人」と呼ばれるその生物は「死なない」。高校生・永井圭はある日、交通事故で死ぬが、その直後に生き返った。それは、彼が亜人であり、人間ではないことを意味する。圭をとりまく環境は一変した。彼は人間たちから逃げ惑うことになる。友人のカイは、怯える圭を助けるために駆けつけ、ふたりで人里を離れて山の中に逃げ込んだ。そんな彼に人間と敵対する亜人たちが接触してきた。――彼は何と戦い、誰と生きればいいんだろう?
1口コメント亜人と呼ばれる新生物が確認され,その生物は死なないことがわかりました。主人公の永井圭はまさか自分が亜人であるなんて夢にも思っていませんでしたが,交通事故に遭い,本来であれば死ぬところを,生き返ったことにより自分が亜人であることを知ります。不死身の人間という設定はありがちではありますが,この作品は,死なない者同士の闘いにも緊張感があり,その特性のなかにもそれぞれの葛藤や政治的な思惑も散りばめられています。
特に強烈なキャラクターと,人間の黒い部分・悪い部分がとても良く描かれているので,大人になってからでも没頭してしまう作品です。
・不死身同士の人間離れした戦術
・人間の葛藤,心情が丁寧に描かれている
- ラストイニング
関東某県にある彩珠学院高校野球部は、甲子園初出場で初優勝を果たした過去がある。しかし現在は毎年1、2回戦での敗退続き。元野球部監督の狭山校長は13年前の部員で、現在は悪徳商法のかどで留置所に入っている鳩ヶ谷を訪ね、新監督に就くよう依頼するが…。1年後に甲子園出場できなければ廃部という状況下、「さわやか・ひたむき・正々堂々」を廃した常識ハズレのチームが始動する!!
1口コメント野球マンガといえば,爽やか・ひたむきさなどが評価されがちですが,この作品の主人公はプレーヤーではなく監督です。そのため,お涙頂戴の戦略ではなく,いかにズル賢く勝利をするかを伝授します。
しかし,そんな主人公のポッポ(鳩ケ谷監督)も高校時代はひたむきに野球に取り組むキャッチャーでした。高校野球の審判との確執もありながら,監督として勝利を重ねるにつれて,自分自身も成長していきます。
青春マンガというより,少し大人なダークな部分も垣間見れる青年野球マンガです!
・キャッチャー出身のポッポ監督の采配・甘くない高校野球を上手に表現・対戦相手だけでなく審判との確執をも重要に・父母を丸め込ませるポッポ監督の口八丁 - 3月のライオン
その少年は、幼い頃すべてを失った。夢も家族も居場所も──。この物語は、そんな少年がすべてを取り戻すストーリー。その少年の職業は──やさしさ溢れるラブストーリー。
1口コメント主人公の桐山零は,15歳でプロ棋士となり,ひょんなことから川本家と交流をするようになります。将棋の話ではありますが,この将棋を通して,桐山という人間がどのように生き,どのように感じ,どのように進んでいくかを描いた作品です。
人間の黒い部分というより,人間の弱い部分,人間の優しさを感じることができる作品で,大人になって失ってしまったもの,自分が悩んでいることに共感できる部分が沢山あります。
・川本姉妹の優しさ
・桐山の心の成長
- ホーリーランド
学校にも家庭にも身の置き所がなく、自分の存在が確認できない高校生・神代ユウ。ボクシングのワン・ツーを覚えた彼は“ヤンキー狩り”をするハメになり、夜の街の戦いに巻き込まれていくが…!?
1口コメント不良たちによる路上でのストリートファイトが題材となっており,森恒二先生特有の髄所にドキュメンタリー風のナレーションが入っているため,格闘技に詳しくなくても読み進めることができます。
主人公の神代ユウは,典型的ないじめられっ子で,不登校になりますが,ふとしたきっかけでボクシング教本を読み始め,自室でワンツーの練習に没頭します。このボクシングの練習がきっかけで,多くの友人や敵と出会い,少しずつ自分自身や居場所を見つけていきます。
物語自体は格闘,喧嘩を中心に進みますが,その中で生きるということ,自分というものを少し見つけていく姿は読者に対してもとても考えさせられる内容となっています。
・ユウの心身の成長
- コウノドリ
出産は病気ではない。だから、患者も家族も安全だと思い込んでいる。毎年この産院で行われる2000件の出産で、約300件の出産は命の危険と隣り合わせだ。その小さな命が助かることもあれば、助からない時もある。100%安全などあり得ない。それが出産。年間100万人の命が誕生する現場から、産科医・鴻鳥サクラの物語。
1口コメント綾野剛さん主演でドラマ化したことでも有名となった産婦人科医の物語です。妊婦とその家族を中心にストーリーが展開されていき,出産の大変さとその喜びというものを,本作品を通して知ることができます。
この作品は男性女性を問わず,結婚をしているかを問わず,一度は読むべき作品だと思います。
生命の神秘や生きることへの意欲にも繋がると思います。
・出産,子供が生まれるということ
- ReLIFE
2浪で卒業、新卒で入った会社は3ヶ月で退社、就活も失敗続きで彼女もナシ、現在27歳、無職の海崎新太。ある日「夜明了」と名乗る人物に“ある実験”への協力を依頼され、一錠のカプセル薬を渡される。そして翌朝、鏡の前で高校生に戻った自分と対面することになって……!?
1口コメント主人公の海崎新太は,27歳の現在で就職活動に悩んでおり,そんな海崎は『1年間の高校生活を送る秘密実験』に参加することになります。
特別な薬を飲んで,体だけが高校生になるためテストを受ければ赤点ばかり,運動をすれば体が思うように動かないといった始めから悪戦苦闘の毎日です。
しかし,持ち前の明るさや,不安な現実を払拭するために,失われた青春を取り戻すべく,奮闘していきます。
ヒロインの日代との掛け合いや,実験後の生活を考えたときのすれ違いなど,設定は現実的にはありえないですが,ほっこりする恋愛物としても,不安だらけの現実社会の葛藤を共感する作品としても非常に完成度の高いものになっています。
・海崎と日代の恋の行方
・高校時代から大人になるにつれて失ってしまったも
- 東京喰種
“東京”には、或るひとつの「絶望」が潜む…。群衆に紛れ、人間を狩り、その死肉を喰す怪人、人はそれを「喰種(グール)」と呼ぶ。青年が怪人に邂逅したとき、数奇な運命が廻り始める──!
1口コメント第一部の最後で,ラスボスだと思われたキャラがまさかの展開です。
実写化がされるなど非常にメディア的にも盛り上がった作品ですが,最後の結末が期待していただけに少しだけ残念でした。
それ以外は新たなジャンルを貫いた名作です。
・カネキの悲しい人生・喰種のそれぞれの葛藤
まとめ
いかがでしょうか。
大人になってからでも読みたい・読むべきマンガでは,人生の教科書になるもの,大人になってから気づかされるもの,子供の時には気付かなかった大切なこと,などを知ることができる作品が多いかもしれません。
それぞれの作品を見てみると,
これらの作品は,
また,スポーツ系マンガにおいても,友情!努力!勝利!のジャンプ的な明るさだけでなく,ラストイニングのような単純な努力だけでない,大人の黒い部分,大人の戦略を楽しむことも,大人になったからこそ面白い部分もあります。
他にも,3月のライオン,ホーリーランド,リライフのような,青春時代を投影したような,若かりし頃を思い出したり,自分の苦労と重ね合わせたりできるような作品も大人になってから読むとグッとくるものがあります。
特に登場人物の中に自分と似た境遇のキャラがいると,更に感情移入をして続きが気になってしまうことも多くあります。
他にも,こんな青春をしたかった!とか,こんな人が近くにしてくれたら!といった様々な感情で読むことができます。
コウノドリについては,出産をすること,親になることなど,大人になってから本当に勉強になる作品です。
自分は結婚をしないし,子供の予定もない。という方も,大人になってからこそわかる,自分の親の愛情や,子育ての大変さを知ることができると思います。
そういった意味でも出産に関係がある人,ない人を問わず万人が読むべき作品だと思います。
今回紹介した作品は,大人になってからと言わず,誰もがとても楽しく読むことができる名作です。
既に子供の頃に読んだことがあり,内容を少し忘れてしまったという方は,ぜひ大人になった今だからこそ見えてくる部分もあると思います。
ぜひ一度,このランキングを参考にして,手にとってもらえると嬉しく思います。
ぜひ今回の作品を参考にして,名作に出会ってください。